財産分与の不動産名義変更登記は、横浜リーガルハート司法書士事務所に(横浜市・川崎市・神奈川県内・東京都内・日本全国対応)
執筆者:司法書士 芦川京之助(横浜リーガルハート司法書士事務所)
離婚に伴う財産分与の登記(不動産名義変更)とは
婚姻中にお互いが築いた財産(夫婦共同財産)を離婚に伴い清算する場合、離婚の当事者の一方が所有する不動産を「財産分与」という登記原因で、所有権(共有持分権)を移転登記します。
この名義変更の登記手続を司法書士が代理して行います。
財産分与で名義変更登記をする場合、登記原因である「財産分与」の日付、すなわち、財産分与が成立した日付は、市区町村に離婚の届出をした日以降の日付となります。
離婚の当事者の一方が相手方に対して財産分与を請求することのできる期間は、離婚の日から2年以内です。特に、家庭裁判所に財産分与の調停を申し立てるときには注意しましょう。
ですが、当事者双方が合意すれば、離婚の日から2年以上経過している場合であっても、財産分与による名義変更登記をすることができます。
この場合、税金(国税)上も贈与税の対象となりません。(東京国税局電話相談室に確認済み)
財産分与の方法
まずは、当事者の協議(話し合い)で成立
- 当事者の協議で、財産分与が成立したことの書面を作成
当事務所では、離婚協議書(案)のアドバイスと作成をいたします。
離婚の協議(話し合い)が成立した場合、離婚協議書の中に財産分与の取り決めを記載します。
離婚成立後の財産分与をする場合は、財産分与協議書で取り決めます。 - 公証人役場で、財産分与が成立したことの書面を作成
離婚協議書を公証人役場で作成する場合、そこで財産分与の取り決めを行います。離婚協議書の中に財産分与の内容を記載します。
当事者の協議が成立しない場合
- 家庭裁判所の調停・審判で財産分与の成立
参照:財産分与登記と名義変更手続
参照:処分禁止の仮処分と差押(競売開始決定)
財産分与登記に必要な書類
財産分与を受ける人
- 住民票1通
- 身分証明書(運転免許証など)
- 印鑑は、認印でも結構です。
財産分与証書(離婚協議書)、所有権移転登記原因証明情報、登記用委任状に押印していただきます。
財産分与する人(渡す人)
- 権利証
財産分与する不動産の登記済権利証または登記識別情報通知 - 公証人役場で財産分与が成立した場合は、財産分与の公正証書
- 家庭裁判所で財産分与が成立した場合は、家庭裁判所の調停調書または審判書
- 印鑑証明書(市区町村発行の3か月以内のもの)1通
- 住民票1通
「登記されている住所」と「現在の住所」が異なる場合は、登記名義人の住所変更が必要です。
住所が転々と変更されている場合には、
基本的に、すべての住所のつながりを証明する必要があります。
住所が転々と変更されている場合で、住所の変更を証明することができない場合は、
次の書類などが必要となります。
1)不在籍不在住証明書など - 評価証明書
固定資産税納税通知書・課税明細書
または、評価証明書は、各市区町村の固定資産税課で取得します。
東京23区の場合は、都税事務所の固定資産税課で取得します。
評価証明書は、所有権移転登記の登録免許税を計算するために必要です。
所有権移転登記の登録免許税は、評価証明書に記載された評価価格で計算します。(課税価格ではありません。) - 身分証明書(運転免許証など)
- 実印
財産分与証書(離婚協議書)、所有権移転登記原因証明情報、登記用委任状に押印していただきます。
税金について
財産分与をした人は、譲渡所得税(国税)の申告が必要
財産分与をした人が、相手方に財産分与により不動産の名義変更登記をした場合には、
翌年の確定申告の時期に、税務署に譲渡所得税の申告をします。
居住用不動産を財産分与した人は、居住用不動産の条件によっては無税になる場合があります。
譲渡所得税については、離婚による財産分与と譲渡所得税を参照してください。
税理士または税務署にご確認ください。
当事務所では、税理士をご紹介いたします。
財産分与で所有権移転登記の登録免許税
財産分与の名義変更の登記費用のうち、登録免許税の税率は、2%です。(令和6年7月1日現在)
不動産の評価価格が1000万円であれば、登録免許税は、20万円です。
不動産取得税の基本的な税率(都道府県税)
財産分与を受けた人が、不動産の名義変更登記をした場合には、不動産取得税(都道府県税)の対象となります。
不動産取得税については、土地、建物ともに、市区町村(都税事務所)の固定資産税の評価価格を基準とします。
土地については、評価価格の2分の1を課税価格とします。
建物は、評価価格そのものが課税価格となります。
この課税価格に、居住用不動産の場合は、不動産取得税の税率3%を乗じて、税額を算出します。
例えば、財産分与する不動産の評価価格が、土地は800万円、建物が200万円の場合、
800万円×1/2=400万円
600万円×3%=180,000円
財産分与の場合の不動産取得税は18万円かかることになります。
ただし、次の減税措置があります。
不動産取得税の減税 1(婚姻中に取得した不動産)
次の条件の場合には、不動産取得税が軽減されます。
- 婚姻中(結婚と離婚の間)に、財産分与する不動産を取得したこと
都道府県税事務所への申告書には、戸籍謄本を提出します。 - 離婚に伴う慰謝料として、不動産を譲渡されるものではないこと
慰謝料の代わりに、不動産の譲渡を受ける場合には、通常の税率で不動産取得税がかかります。
都道府県税事務所への申告書には、財産分与が記載された離婚協議書を提出します。
慰謝料の代わりに、不動産を譲渡する、と記載されている場合には、通常の税率で不動産取得税がかかります。
婚姻中に取得した夫婦の共有財産としての財産分与の場合、
不動産取得税は、通常の税率の2分の1となります。
上記の例では、18万円の2分の1、すなわち、9万円となります。
これは、配偶者A単独所有の不動産を配偶者Bに財産分与で譲渡する場合に限られます。
配偶者A持分2分の1、配偶者B持分2分の1など夫婦の共有名義で登記されている場合、
配偶者Aの持分を財産分与で配偶者Bに譲渡する場合には、上記の軽減措置はなく通常通り不動産取得税がかかります。(神奈川県税事務所、東京都税事務所に確認済み)
ただし、この場合、非課税となる他の県税事務所もありますので、各県税事務所に確認してください。
例えば、静岡県では、夫婦の持分が各2分の1の不動産の場合、非課税のようです。(相談者からの情報)
不動産取得税の減税 2(居住用・築年数などの条件)
上記の「婚姻中に取得した不動産」による内容とは関係なく、次の条件に当てはまる居住用不動産の財産分与があった場合には、不動産取得税が、通常の税額に比べ、大幅に軽減されます。
- 居住用の建物であること
財産分与を受けた人自らが、住居として使用すること
(住民票の住所が財産分与不動産の場所にあること) - 建物の建築年が、昭和57年1月1日以降の場合
- 建物の床面積が、登記上50㎡以上240㎡以下であること
参照
神奈川県・不動産取得税
マイホームを取得した方の不動産取得税軽減措置適用判定コーナー
マイホームを取得した方の不動産取得税軽減措置適用判定コーナー(減額C)(計算方法)
東京都主税局・不動産取得税
不動産取得税計算ツール(簡単計算)
財産分与の名義変更登記手続など、ご相談はお気軽に(横浜市・川崎市・神奈川県内・東京都内・日本全国対応)
初回の相談料は無料です。土日も対応しています。
時間は無制限です。1時間、2時間は当たり前です。じっくりお話しを伺います。
来所でのご相談は、ご希望の日時を電話予約(tel:045-222-8559)または財産分与登記お問合わせフォームで予約してください。
電話またはメールでのご相談もお受けしております。
お気軽にご相談ください。
財産分与の名義変更登記手続のご依頼は 「財産分与登記パック」を(横浜市・川崎市・神奈川県内・東京都内・日本全国対応)
横浜リーガルハート司法書士事務所は、財産分与による名義変更登記手続について、登記完了まで代行させていただきます。
司法書士報酬は、財産分与の登記手続における不動産の評価価格、不動産の個数、登記申請の方法、公衆用道路の持分の有り無し、財産分与協議書、所有権移転登記原因証明情報の作成、旅費日当などによって、一般的には、財産分与登記手続の司法書士報酬に違いが生ずることが多々あります。
横浜リーガルハート司法書士事務所では、
特に、財産分与登記手続の司法書士報酬について、できるだけシンプルに、という考えのもと、
不動産財産分与登記に必要な手続や証明書の取得などをパッケージにし、定額としています。
財産分与登記パック(全国対応)
財産分与による名義変更登記の司法書士報酬(消費税抜き)は、46,000円(登録免許税など実費は別です。)
財産分与の基本報酬:46,000円(税抜き)は、【財産分与協議書(離婚協議書)】は、離婚することの合意、財産分与することの合意の内容です。
司法書士は、財産分与で不動産の名義変更をすることを主目的としておりますので、養育費・年金分割の内容をを含みません。養育費・年金分割の内容を離婚協議書に含む場合は、10,000円の追加となります。
養育費について、離婚協議書を公正証書で作成しない場合、支払いがない場合、合意した離婚協議書で強制執行ができません。養育費を離婚協議書に含ませる場合、通常、公正証書で作成します。公正証書で作成した離婚協議で強制執行ができます。
年金分割について、年金事務所への届出は、年金分割の内容が記載された公正証書または合意した協議書に公証役場の認証(約5,000円)が必要となります。私的な離婚協議書では、公証役場で認証する必要があります。
「財産分与登記パック」をご依頼されるお客様に対して
次の一連の手続を行います。
- 財産分与の名義変更登記申請の代理手続
- 財産分与の名義変更登記手続に関するご相談、アドバイス
- 財産分与による名義変更の登記申請前と完了後の登記事項証明書の取得
- 財産分与協議書(離婚協議書)、所有権移転登記原因証明情報の作成
- 財産分与当事者に確認
- 登記所に登記申請
- 「登記申請受付のお知らせ」の郵送
- 登記所から登記完了書類の受領
- 登記完了書類を表紙に合綴
- 登記完了書類の郵送
「財産分与登記パック」登記費用の目安
財産分与登記(所有権移転)の登録免許税は、土地、建物ともに、固定資産税の評価価格の2%です。(令和6年7月1日現在)(財産分与の場合、土地、建物ともに、登録免許税の減税措置はありません。
事前登記事項確認は、1物件331円。
完了後登記事項証明書は、1物件1通480円として計算。
具体例
不動産(土地・建物)の評価価格の合計が1,000万円、不動産の個数が2個の場合、
財産分与登記の費用(実費と司法書士報酬)の合計金額(概算)は、次のとおりです。
財産分与する人が、「登記上の住所」と「現在の住所」が異なる場合、住所変更登記が必要となります。
この場合、司法書士報酬:5,000円と登録免許税:2,000が追加となります。
司法書士報酬(単位は円) | 実費(単位は円) | |
---|---|---|
所有権移転登記/土地・建物 | 200,000 | |
登記事項確認/登記前2 | 662 | |
登記事項証明書/完了後2 | 960 | |
登記原因証明情報作成 | ||
財産分与協議書作成 | ||
財産分与協議書貼付印紙代 | 不動産の価格に応じた印紙代 | |
権利証郵送料 | ||
以上財産分与登記パック報酬 | 46,000 | |
小計 | 46,000 | 201,622 |
消費税 | 4,600 | |
合計 | 252,222 |
財産分与登記完了まで「財産分与登記パック」の手順
- (お客様)
お問い合わせ、あるいはお申込み(tel:045-222-8559 財産分与登記お問合せフォーム) - (当事務所)
財産分与登記手続の手順とご用意していただく財産分与登記書類を連絡 - (お客様)
財産分与登記書類のご送付または持参 - (当事務所)
財産分与登記書類の確認
登記事項の内容確認
財産分与協議書(離婚協議書)、登記原因証明情報(所有権移転)、登記用委任状の作成
登記費用を連絡 - (当事務所)
財産分与証書(離婚協議書)、登記原因証明情報(所有権移転)、登記用委任状を送付
実費と司法書士報酬を別々の請求書で送付 - (お客様)
財産分与証書(離婚協議書)、登記原因証明情報、登記用委任状に署名・押印して送付
登記費用のうち実費をお振込み - (当事務所)
財産分与の当事者に確認の連絡 - (当事務所)
財産分与登記を申請 - (当事務所)
「登記申請受付のお知らせ」をメールまたは郵送 - (当事務所)
登記完了をお客様にご連絡
登記完了書類をお客様に郵送
登記完了書類は、次の書類です。
不動産登記権利情報 表紙に合綴
1 登記識別情報通知(権利証)
2 登記完了証(所有権移転)
3 不動産登記事項証明書 - (お客様)
司法書士報酬をお振込み
財産分与の名義変更登記手続については、当司法書士事務所にご相談ください。(横浜市・川崎市・神奈川県内・東京都内・日本全国対応)
司法書士は不動産・会社登記手続の専門家(国家資格登録者)です。
不動産登記手続のうち、財産分与の名義変更登記など、権利に関する不動産登記の専門家(国家資格登録者)は、司法書士(弁護士)だけです。
tel:045-222-8559 財産分与登記お問合わせフォーム