登記上の住所の表示について
不動産の登記手続では、登記名義人の特定は、①住所と②氏名の2つで特定します。
この住所の表示は、住民票の住所で登記上記載されます。
住民票の住所の表示の仕方は、市区町村によって異なります。
例えば、
神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番1号というように、
丁目、番、号という表示であったり、
神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番地1というように、
丁目、番地、というように表示される場合もあります。
丁目がない場合もあります。
神奈川県横浜市のマンションの場合、住所の表示の仕方は、
例えば、
番、号という表示の場合は、
神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番1ー1001号というように表示されます。
この場合、マンション名は表示されません。
番地という表示の場合は、
神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番地1ヘリオス関内マンション1001号室というように表示されます。
神奈川県横浜市の場合、番、号の場合はマンション名が表示されず、番地の場合はマンション名が表示されます。
また、「住所」には、「方書(かたがき)」というものがあります。
もともとは、ある家の一部を間借りしている場合に、「住所」に付けられていたものです。
例えば、神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番1号関内方、という表示です。
この場合、厳密な意味での「住所」は、神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番1号であって、関内方、は、あくまでも「方書」にすぎません。
そのほか、方書には、例えば、川崎荘、神奈川ハイツ、東京ハウスなどがあります。
実際、登記手続をする場合、「住所」は、どのように表示、記載したらよいでしょうか?
神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番1号関内方、ですか?
神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番1号、ですか?
これは、どちらを「住所」として記載しても問題ありません。
では、神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番地1ヘリオス関内マンション1001号室、の場合は、どうでしょうか?
この場合も、
神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番地1ヘリオス関内マンション1001号室
神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番地1
この場合も、どちらを「住所」として記載しても問題ありません。
理由は、ヘリオス関内マンション1001号室、が、あくまでも「方書」にすぎないからです。
もっとも、通常、司法書士が代理して登記する場合は、住民票に記載されたとおりに記載登記します。
したがって、神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番地1ヘリオス関内マンション1001号室、と記載登記します。
神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番1ー1001号、の場合は、1001号までが「住所」となり、この表示で記載登記します。
登記所は、登記申請書に記載されたとおりの「住所」で登記します。
ある市区町村では、住民票の記載が、例えば、
神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番1ー1001号ヘリオス関内マンションの場合、
印鑑証明書に記載された住所の表示が、
神奈川県横浜市中区元浜町1丁目1番1ー1001号、としか記載されず、ヘリオス関内マンション、のマンション名が記載されていない場合があります。
この理由は、ヘリオス関内マンション、は、あくまでも「方書」にすぎないので、印鑑証明書には記載する必要がない、という理由です。