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離婚による財産分与と譲渡所得税

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離婚による財産分与と譲渡所得税

(以下の内容は平成25年7月時点での税法に基づいています。)

離婚による財産分与が譲渡所得税の対象となる理由

財産分与の場合の譲渡所得税は、不動産を売却した場合の譲渡所得税と同じ考え方に基づいて計算いたします。
これは、譲渡したことにより譲渡益(利益)が出た場合に課税されます。

売却の場合と同様に、財産分与の場合にも、譲渡した人に譲渡所得税の問題が生じるのは、わかりにくいと思います。
財産分与で譲渡した人は、何も残らないため譲渡益(利益)が出ないので、譲渡所得税の問題ではないと、普通、考えます。
ですが、税務上は、この問題が生じます。

最高裁の判例では、財産分与をすることによって、財産を分与する義務の消滅という経済的利益を受けているので譲渡所得税を課税することを認めています。

離婚による財産分与と譲渡所得税の申告の有無

基本的には、不動産を取得した時の価格と譲渡した時の差額で計算します。

不動産を取得した時の価格が、例えば、2,000万円で、譲渡した時の価格が1,000万円であれば、譲渡益は生じません(-1,000万円)ので、譲渡所得税がかかりません。
また、この譲渡益がかからないということ、計算上、マイナスとなることが明らかな場合は、税務署に譲渡所得税の確定申告をする必要もありません。

不動産を取得した時の価格が、例えば、1,000万円で、譲渡した時の価格が2,000万円であれば、譲渡益が生じます(+1,000万円)ので、譲渡所得税の確定申告をする必要があります。

この場合、自分で不動産を取得し、居住用として使用していた時のように、税務上、居住用不動産の譲渡の特例の適用(3,000万円まで)受ける場合には、譲渡所得税が無税になる場合もあります。
ただし、この居住用不動産の売却の特例(3,000万円控除)を受けるには、過去、この特例を受けなかったことが条件です。2度、居住用不動産の売却の特例(3,000万円控除)を受けることができません。

譲渡所得税の計算の結果、無税になる場合にも、譲渡所得税の確定申告をする必要があります。これは、原則の計算では、譲渡益が生じているからです。

離婚による財産分与と譲渡所得税の計算

次の事例は、元夫から元妻に不動産を財産分与する場合に、建物は元夫が建築し、土地は元夫がその親から相続により取得していた事例です。

事 例
土地は、元夫がその親から相続で取得、元夫の名義が所有権全部
 固定資産税の評価価格:2,000万円 地積:200㎡ 10万円/㎡
 路線価:14万円/㎡

建物は、築15年、元夫の名義が所有権全部  
 建築費用 4,000万円 床面積200㎡
 固定資産税の評価価格:700万円

譲渡所得税の計算

建築費が4,000万円の場合、
4,000万円×0・9×0・031×15(年)=1,674万円(を差引き)
4,000万円-1,674万円=2,326万円(残存価値=取得費)
2,326万円が建物の取得費となります。

土地の坪単価は、平成24年4月の取引2件では、42万円と52万円です。
仮に、坪単価を50万円と60万円で計算してみます。

仮に今売却したら、いくらで売れるかの計算
土地:50万円/坪(15万円/㎡)の場合 建物の残存価値が実際は1,000万円(売却した時の価格)として計算
土地:15万円/㎡×200㎡=3,000万円
土地(3,000万円)+建物(1,000万円)=4,000万円

元夫の親が土地を取得した時の価格が不明と考え、土地の取得費を土地の価格の5%として計算
土地の取得費:3,000万円×5%=150万円

[{4,000万円-(土地取得費150万円+建物取得費2,326万円)}-3,000万円]×20%=譲渡所得税=0円

4,000万円-2,476万円-3000万円=-1,476万円

土地:60万円/坪(18万円/㎡)の場合 建物の残存価値が実際は1,000万円(売却した時の価格)として計算
土地:18万円/㎡×200㎡=3,600万円
土地(3,600万円)+建物(1,000万円)=4,600万円

土地の取得費:3,600万円×5%=180万円

[{4,600万円-(土地取得費180万円+建物取得費2,326万円)}-3,000万円]×20%=譲渡所得税=0円

4,600万円-2,506万円-3000万円=-906万円

仮に、今売却した場合、土地の価格が4,200万円、建物の価格が1,000万円とした場合でも、譲渡所得税は0円。
5,200万円-2,536万円-3000万円=-336万円
4,200万円÷200㎡=21万円/㎡
21万円×3・3=約70万円/坪
土地が70万円/坪の場合でも、譲渡所得税は0円。

土地は、60万円/坪が妥当な金額だと思われます。
税務署に尋ねたところ、必ずしも提出する必要はないが、不動産業者の査定書があればベストです。

不動産取得税

不動産取得税(都道府県税)については、財産分与により不動産を取得した人にかかります。

上記の例では、土地については元夫がその親から相続で取得しものであるので、夫婦の婚姻中に取得したものとはいえず、原則通りの税率で(居住用であれば不動産固定資産税評価価格の2分の1の3%)、不動産取得税がかかります。
上記の事例で、建物が夫婦の婚姻中に取得したものであれば不動産取得税の軽減を受けることができます。

不動産取得税については、離婚に伴う財産分与の不動産取得税の減税1を参照してください。

財産分与による不動産の名義変更登記については、離婚に伴う財産分与を参照してください。

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